おこめ券が進まない理由と、マイナンバーカードを使った「お米ポイント」案の現実性をわかりやすく解説。未取得者への対応策まで含めて整理します。

おこめ券が進まない理由と、マイナンバーカード活用という「もっと合理的な方法」
最近、「おこめ券」がなかなか進まない、というニュースをよく目にするようになりました。
一方で、「マイナンバーカードを使って、お米券をポイント配布にすればいいのでは?」という声も、少しずつ聞かれるようになっています。
私自身も、この発想には大いに賛成です。というのも、今の「紙のおこめ券」には、どう考えても非効率な点や歪みが多すぎるからです。
紙のおこめ券の“見えにくい問題点”
現在検討されている「おこめ券」は、基本的に紙のクーポン方式です。しかしこの方式には、いくつか大きな問題があります。
まず、コストが高すぎるという点です。
- 印刷費
- 輸送費
- 保管費
- 配布・管理の人件費
- 換金の手数料
こうした経費だけで、全体の1〜2割が消えるとも言われています。
本来、国民のために使われるべきお金が、途中でどんどん目減りしてしまう仕組みなのです。
さらに、転売・横流し・なりすましといった不正の温床にもなりやすい。
紙である以上、どうしても完全な管理はできません。
マイナンバーカード×ポイントなら、ほぼすべて解決する
では、マイナンバーカードに「お米専用ポイント」を付与したらどうなるでしょうか。
- 印刷費 → 不要
- 輸送費 → 不要
- 配布作業 → 不要
- 換金作業 → 不要
スマホ決済やカード決済と同じ仕組みで、指定されたお店でお米だけ買える。
これだけで、運営コストはほぼゼロに近づきます。
さらに、
- 本人ひも付けなので転売できない
- 利用履歴がすべて記録に残る
- 現金化できない
という点で、不正防止の面でも圧倒的に有利です。
実は「なぜやらないのか」が一番の問題
ここで一番よく出る疑問がこれです。
「技術的にできるのに、なぜマイナポイント方式にしないのか?」
理由は、はっきりしています。
① 既存の利権が成り立たなくなる
紙のおこめ券には、発行団体、流通業者、印刷会社、換金業務など、多くの関係者が存在します。
マイナンバーでデジタル化すると、この構造が一瞬で消えます。
誰にとって合理的か――それは国民ですが、
誰にとって困るか――それは、これまでの仕組みで利益を得ていた側です。
② 霞が関の“縦割り”の問題
マイナンバーカードはデジタル庁、総務省が主な所管です。
一方、おこめ政策は農水省。
スポンサーリンク
【▲上記の記事からの続き▼】
つまり、マイナポイント方式にすると、農水省が「他省庁の仕組みに乗る」形になる。
これを嫌がる、役所特有の縄張り意識も無視できません。
「じゃあ、マイナンバーカードを持っていない人はどうするの?」
ここで必ず出るのがこの疑問です。
これはもっともな質問で、むしろここを設計しないと、この制度は成り立ちません。
現実的な答えは、**「デジタルを原則にしつつ、アナログも併用する」**です。
① その場で即日発行サポート
市役所・公民館・商業施設などに特設窓口を作り、
- 顔写真撮影
- 申請サポート
- 本人確認
をその場で完結させる。
そして、カード取得と同時に「お米ポイント」が自動付与される仕組みです。
② 紙のおこめ券は“例外的に併用”
高齢者やどうしても対応できない人には、当面の間だけ紙のおこめ券も残す。
ただしここが重要で、
- 原則はマイナポイント
- 紙は例外
と明確に線を引くことです。
これをしないと、いつまでも非効率な仕組みが温存されてしまいます。
③ どうしてもカードを作らない人には「現物支給」
どうしてもカードを持ちたくない人には、
- 役所で本人確認のうえ
- 指定日に現物のお米を支給
という方式も可能です。
生活保護や災害支援と同じ仕組みで、制度上も問題ありません。
小泉進次郎氏の時に「スピード感」があった理由
小泉進次郎氏の政策の特徴は、
- 既得権の見直し
- デジタル化
- 見える化
でした。仮に今この問題を主導していたのが小泉氏であれば、
マイナポイント化への流れは、もっと強く出ていた可能性が高いと感じます。
一方で、今の政策は「従来の枠組みを大きく変えない」方向に力が働きやすく、その結果、おこめ券の議論も停滞しているように見えます。
結論:「国民目線では正解」だが、「政治目線では通りにくい」
マイナンバーカードを使った「お米ポイント」方式は、
- 国民にとって合理的
- 自治体にとっても事務が楽
- 会計上も透明
- 不正も防ぎやすい
まさに**“最適解”**です。
それでも進まないのは、技術の問題ではなく、
政治と利権、そして役所の構造の問題だというのが、現実ではないでしょうか。
この記事のまとめ
- 紙のおこめ券は、コストも不正リスクも高い
- マイナンバーカード×ポイント方式ならほぼすべて解決できる
- 未取得者への対応も、現実的な設計は可能
- それでも進まない理由は、技術ではなく「政治の壁」
もしこの支援策が本当に「国民の生活を守るため」のものなら、
今こそ、デジタルを前提とした仕組みに本気で切り替える時期に来ているのではないかと思います。