ご家庭でポン酢醤油を使われていると思いますが、醤油を略して「ポン酢」って言っていませんか?
我が家では、よく「ゆずポン」を使っています。
「ポン酢」は、柑橘系の果汁とお酢を混ぜたもので そこにさらに醤油を加えると「ポン酢醤油」になります。
この「ポン酢」の「ポン」って何かご存じでしょうか?
実はオランダ語の「ポンス(pons)」からきているようです。
ポンスは柑橘系の果汁を表した言葉で「ポン」と「酢」ではなく、「ポンス」だけで果汁の意味になります。
ポン酢は外来語の「ポンス」が転訛し、さらに「酢」の漢字を充てた言葉であるとウイキペディアで説明されていました。
それでは、「ポンジュース」の「ポン」もポン酢と同じ意味で付けられているのでしょうか?
ポンジュースは1952年(昭和27年)に発売された果汁飲料です。
「えひめのまじめなジュース」をキャッチコピーに販売されていました。
発売当時の愛媛県青果農業協同組合連合会会長だった桐野忠兵衛が発売前年アメリカで柑橘類の加工工場を視察し、愛媛のみかん産業発展のためにみかんジュースの製造販売を発案、宝酒造に委託して「タカラポンジュース」の名称で商品化されました。
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【▲上記の記事からの続き▼】
これは宝酒造の手がけた最初の非アルコール飲料であります。
発売当時は低果汁飲料であってもジュースという呼称が使用でき、発売当初は果汁100%ではなく果汁100%に変更されたのは1969年(昭和44年)で、現在はこの時をポンジュースの誕生としており、2009年(平成21年)に「40周年」を迎えたとして盛大にキャンペーンが打たれました。
「ポンジュース」名称の由来は当時の愛媛県の久松定武知事が日本一(ニッポンイチ)のジュースになるようにという意味をこめて名付けたことによるものだという事です。
ただし、伊予弁(特に中予地方)の方言で「ポン」は「くだらないもの」、「糞」という意味もあり、発売当時は「糞のジュースか?」と揶揄されたこともあったようです。
オランダ語で柑橘果汁を指すponsや文旦を指すpomelo、果樹栽培法pomology(英語)などの言葉との関わりも考慮され 当初はPONだったローマ字表記は、前述の柑橘と関係の深い言葉とのつながりを重視し、1953年(昭和28年)に現在のPOM表記に変更されました。
当初は農協組織が直接販売まで手掛け、初期には宝酒造の他明治乳業(現明治)から委託販売されていた時期もありましたが、組合の営利活動規制により現在はえひめ飲料が製造から販売までを一貫して行っているそうです。
「愛媛県では水道の蛇口のひねるところが3つあり、青い蛇口は水、赤い蛇口はお湯、オレンジの蛇口はポンジュースが出る」というジョークや都市伝説がありますね。