今年5月1日より新しい元号「令和」が始まります。
「令和」には、
人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ。
梅の花のように、日本人が明日への希望を咲かせる国でありますように。
という意味が込められています。
元号「令和」の典拠は日本最古の古典「万葉集」(西暦780年頃)の「梅花三二首」の序文から選ばれたということです。
「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」
この万葉集の原文では、全部漢字で書かれているという事で下記の様に書かれているようです。
「初春令月、気淑風和。梅披鏡前之粉、蘭薫珮後香。」
この漢文を見た中国のネットユーザーが、張衡の「帰田賦」にある次の句のパクリだと言っているようです。
「仲春令月、時和気清。原湿郁茂、百草滋栄。」
(仲春のよき月に、時は調和し気は清らかに澄んでいる)
張衡(西暦78年~139年)は東漢時代の天文学者・数学者であると同時に文学者・歴史学者・思想家でもあり、中国では、学校教育で必ず学ぶ偉人の一人であるそうです。
今回新元号に選ばれた「令和」は、帰田賦の句のパクリだと言われているよですのでそれらを並べて比べるとこのようになります。
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【▲上記の記事からの続き▼】
万葉集:初春令月、気淑風和。
帰田賦:仲春令月、時和気清。
こうやって並べて比べると似てると言われたら似てますね。
でも全くのコピーではないですよね。
たまたま似たのかもしれないし万葉集を書いた詩人が、帰田賦の影響を受けたのかもしれませんが、もしそうならオマージュという事でいいじゃないですかね。
今まで日本の元号は、中国の漢籍(中国古典)から採用されてきましたが、今回初めて日本の国書(日本古典)を典拠としたことで中国のネットユーザーを刺激したことから今回「令和」が選ばれた万葉集の句は、もともとは張衡の帰田賦に依拠しているという議論で炎上したという事の様です。
中国としたら元号は、中国が起源なのに中国では元号が廃止され使われなくなったので その元号を日本では、今も使っている事が羨ましくて嫉妬してるんでしょうかね(笑)
でも中国で作られた漢字は、今も日本で使っているので元号の事で嫉妬しなくても良いと思うのですけどね。
今回は、日本の古典の万葉集から「元号」を選んでいるのですから それをわざわざ中国の古典に関連付けなくてもいいと思うんですけどね。
日本の万葉集には、日本の万葉集なりの意味があるのですからその意味で元号を選んでいるのですから それを中国の古典の意味にあてはめる人もいるようですが、それもどうかと思います。
もし中国の古典から元号を選んだのでしたら 中国のその古典の意味を理解して選ぶと思います。