西江寺・えんま様その2

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小さい時には、えんま様に連れて来られて 「嘘をついたり悪い事をしたら地獄に落ちて えんま様に舌を抜かれ針の山に登ぼらされるんよ!」とよく親に言い聞かされていました。

【10】地獄絵図説明を聞く人達

あちらの方では、地獄絵図の説明をされています。

よく見ると説明されている人は、余談ですが私の結婚式の時に司会をして頂いた方でfacebookのお友達です。

やっぱり司会をされていただけあって上手に説明もされていました。

私もその説明を聞きながら地獄絵図を観賞しました。

私たちは今人間の世界に住んでますが、死んで次に生まれ変わるときはまた人間の世界に生まれ変われるとは限らんのよ。

生きているうちにどんなおこないをしたかによって 次の世は、「天人てんにんの世界」に生まれ変わるかもしれんし「動物の世界」に生まれ変わるかもしれん。

いつもお腹をへらしてやせおとろえた「餓鬼がき」になってしまうこともあるかもしれんし恐ろしい「地獄」に落ちてしまうかもしれんのよ。

つまり人間だけでなくあらゆる生き物である一切衆生いっさいしゅうじょうは生まれ変わり死に変りして「六界ろっかい」あるいは「六道ろくどう」と言われている六つの世界を巡り渡りながら「輪廻転生りんねてんしょう」しとるそうなんよ。

この六つの世界を順に言うと次のようになっとるんと。

地獄界じごくかい地獄道じごくどう) → 餓鬼界がきかい餓鬼道がきどう) → 畜生界ちくしょうかい畜生道ちっくしょうどう

→ 修羅界しゅらかい修羅道しゅらどう) → 人間界にんげんかい人 道じんどう) → 天上界えんじょうかい天 道てんどう

【19】地獄掛け軸 細い

地獄界は、私たちの住む世界の地下深くにある世界で苦しみに満ちているところなんよ。
地獄に落ちた亡者もうじゃは、それはひどいい色々な責め苦を受けるんよ。(亡者もうじゃというのは、亡くなって成仏じょうぶつできない人)

例えば、舌を抜かれてもまた生えてきてそれをまた抜かれ舌を抜かれるたびにそれはそれは痛い苦しみがいつまでも続くんよ。
体をばらばらに切りきざまれてもまたもとにもどって そうしたらまた切りきざまれるんよ。
こうして地獄では、苦しみはいつ果てるともなく続くんと。

そんなんいややろ! 悪い事すられんよ!(そばにいた子供に語り掛けていました!)

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この世で悪いことばかりして人を苦しめて平気でいられる者は死んだら絶対地獄へ落ちるけんね。

【14】地獄掛け軸説明2

餓鬼界がきかいも地下の深いところで地獄の隣にあるんと。
ここに落ちた者はみな餓鬼がきになってしまうんよ。
骨と皮ばかりのからだで腹だけぷくっとふくれあがった餓鬼は、いつも腹がへっていて食べたり飲んだりしたいのに食べ物や水を口もとまで持ってくると火になってしまい食べることも飲むこともできずいつも苦しんでいるんよ。人間界で悪いことを繰り返し欲深で人を困らせた者はここに生まれ変わるんよ。

畜生界ちくしょうかいは動物の世界なんやけどけものだけでなく鳥や魚も含まれるんよ。畜生ちくしょうに生まれ変われば感じたり思ったりすることがあっても言葉で通じることができん様になるんよ。

畜生界ちくしょうかいは、弱肉強食じゃくにくきょうしょくやからいつ強い者に食べられてしまうかも知れんけんね。いつもビクビクしていて休むことができんのよ。人間にムチで打たれて使われたり殺されて肉を食べられたりするんよ。悪いことを繰り返したり不平ばかり言っとったもんは畜生界ちくしょうかいに生まれ変わるんよ。

【16】地獄掛け軸 説明

修羅界しゅらかいというのは阿修羅あしゅらの住むところなんよ。
阿修羅あしゅらというのはみにくい顔かたちの化け物ので いつも怒って帝釈天たいしゃくてんという神様に戦争をしかけとるんと。だから全然休む事ができず自分がやられてしまわないように気をつけていなけらばならんのよ。この世で常に人と争い怒って人を苦しめた者は生まれ変わったら阿修羅あしゅらになるんよ。

次は、今私たちが生きているここ人間界なんやけど人間界にも四苦八苦しく はっくと言う言葉があるように色んな苦しみがあるやろ。生老病死しょうろうびょうし四苦しくいること病気になること死ぬことはもちろんくるしみやから生まれ生きていくことが実は苦しいことなのだと仏教は教えておんなさるんよ。さらに四つの苦しみをあげて人間界の八苦はっくとしているんよ。そのほかにも現在の人間生活を考えてみると火災や盗難にあったり殺人や交通事故の被害者になったりすることもあるやろ。また地震や台風や洪水・津波などの天災がいつ起こるかも知れんけん安心しておれんのが人間界なんよ。

【11】えんま様掛け軸

 

六界ろっかい(六道ろくどう)の一番上にあるのが天上界てんじょうかいなんよ。天上界は楽しいところで、食べ物は沢山あるし病気はせんし天人たちはみんな長生きなんよ。しかし天上界も苦しみの世界である六界の一つなんと。長生きの天人もやがて死ななければならんのよ。命が終りに近づいた天人は「五衰ごすい」という状態になるんと。体がみにくくなったり、臭くなったり、着物の汚れが目立ってきたりするということなんよ。誰もが行きたがっている天上界にも五衰ごすいという苦しみがあるんと。

この六界ろっかいをまとめて迷界めいかいというんよ。そこに住む者が苦しむのは迷いがあるからなんと。

この迷界の上にさとって迷いを持たなくなった仏の世界である悟界があり悟界も四つの世界から成り立っていて迷界の六つ悟界の四つを合わせて十界じっかいというとるんと。

一覧にして示すと下の通り。

悟 界ごかい 迷 界めいかい
 仏 界ぶっかい 菩薩界ぼさつかい 縁覚界えんがくかい 声聞界しゅうもんかい  天上界てんじょうかい 人間界にんげんかい 修羅界しゅらかい  畜生界ちくしょうかい 餓鬼界がきかい 地獄界じごくかい

今日の「宇和島の散歩道」は、「西江寺・えんま様その2」のお話でした。

◀西江寺・えんま様その1 西江寺・えんま様その3▶

[宇和島市西江寺地図 Simple Map]

愛媛県宇和島市西江寺

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